はじめに───
昨年から金利がじわじわ上がり、国債の利率も「検討しやすい水準」に近づいてきました───
物価が上がる局面では、現金を普通預金や低金利の定期預金に置いたままだと、実質的にお金の価値が目減りすることとなります。

実際、2025年11月の全国CPI(総合指数)は前年同月比+2.9%と公表されています。
全国CPI(総合指数)とは…日本全体のモノやサービスの価格変動を数値化した「物価のものさし」です。全約580品目を含み、生活実感に最も近い指標となります。日銀の政策判断や年金額の改定基準にも使われます。
今回は、増やす投資というよりも「守りの置き場所」を整える視点で、「個人向け国債」を一緒に学び直してみます。
私自身も調べながらのスタンスで、メリットだけでなく注意点も含めて、やさしく整理していきたいと思います。
(この記事は、2026年1月時点の情報をもとに作成しております)
現金は減らない…でも“価値”は減る!

現金の良さは、いつでも使えて値動きがないことですよね。
ただし、インフレ(物価上昇)が続くと、同じ額面でも「買える量」が減っていきます。
もちろん、生活防衛資金としての現金は必要です。ここで言いたいのは「現金が悪い」ではなく、現金100%で“置きっぱなし”にするリスクが増えているということです。
2025年の値上げ事例で見る「買える量の減り」
“現金は減らないのに価値が目減りする”と言われてもピンと来ないですよね。
そこで、2025年に公表・報道された身近な食品・お菓子の値上げを例に、同じ1万円で買える数がどう変わるかを計算してみます。
値上げ前と後で「1万円の買える数」はこう変わる
| 品目(例) | 値上げ前(円) | 値上げ後(円) | 値上げ幅 | 値上げ率 | 10,000円で買える数(前) | 10,000円で買える数(後) | 減った数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| キットカット 8枚 | 637 | 739 | +102 | +16.0% | 15 | 13 | -2 |
| 雪印北海道バター | 521 | 575 | +54 | +10.4% | 19 | 17 | -2 |
| サトウコシヒカリ3食パック | 708 | 795 | +87 | +12.3% | 14 | 12 | -2 |
上の表を見ると、同じ1万円でも値上げが入るだけで、買える数が2個分減ることがはっきりと解りますよね。
一見、差は小さく見えても食品や日用品は、毎日〜毎週買うものです。
これが毎月、毎年と積み重なるほど、家計へのダメージは増えていきます。
銀行預金は、現金そのものは減りません。でも、物価が上がると暮らしの中では確実に“目減り”していくんです。
しかも、値上げは食品だけではありませんよね── 電気代、保険料、学費、修繕費など…同じ金額でできることは少しずつ減っていきます。
個人向け国債とは?

「個人向け国債」とは、国が個人向けに販売している債権で、元本は保証されています。種類は主に3つです。
- 変動10年(変動金利):金利が半年ごとに見直しされる
- 固定5年(固定金利):金利が満期まで固定される
- 固定3年(固定金利):金利が満期まで固定される
大事なポイントとして、どのタイプにも最低金利0.05%(下限金利)が設定されています。
個人向け国債は、株や投資信託のように値上がり益を狙う商品ではなく、家計の中では「預貯金よりも金利が高い守りの商品」ということになります。
個人向け国債のQ&A

個人向け国債は、株や投資信託に比べてマイナーなイメージがありますよね。
そこで、初心者ならではの代表的な疑問を以下にまとめてみました。
個人向け国債の買い方と購入価格は?
手続きは銀行や証券会社などの窓口、またはネットから簡単に行えます。購入は万単位で最低購入価格は1万円からです。また、株のようにいつでも好きなときに買えるわけではなく、毎月ある(年12回)募集期間の間に申し込んで買う仕組みです。
個人向け国債は元本割れしない?
個人向け国債は、基本的に「値動きで損益が出る商品」ではなく、利子を受け取りながら満期まで保有するのが前提の商品なので元本割れはしません。
変動10年・固定5年・固定3年はどう選べばいい?
ざっくり言うと───
- 金利の変動を楽しみたい、金利が上昇局面、10年以上の資金拘束に耐えれる→ 変動10年
- 金利の変動が怖い、3年から5年後に換金したい→ 固定5年/固定3年
が考えやすいですパターンです。
正解は一つではなく、家計の予定(車検、引越し、家電買い替えなど)に合わせて、使う時期が近くないお金を運用しましょう。
利息の受け取り方は?
利息は、満期を迎えるまでの間、半年に1度、国債を購入した金融機関(銀行や証券会社)に現金として自動的に入金されます。
途中でお金が必要になったらどうなる?
個人向け国債は発行から1年は原則中途換金できません。また、満期以前に解約した場合は、1年分(直近2回分)の利息が差し引かれます。そのため、生活費などすぐに使うお金は入れない方が賢明です。
いまの利率はどれくらい?(2026年1月募集の具体例)
金利は毎月変わりますが、2026年1月募集分では、財務省サイトに以下の利率が掲載されています。
| 種類 | 期間 | 金利タイプ | 適用利率(年率) |
|---|---|---|---|
| 個人向け国債 | 10年 | 変動 | 1.39% |
| 個人向け国債 | 5年 | 固定 | 1.59% |
| 個人向け国債 | 3年 | 固定 | 1.30% |
また、2026年1月募集分のスケジュール(募集期間・発行日・利払日など)も、財務省の発行条件資料にまとまっています(募集期間:令和8年1月8日〜1月30日、発行日:令和8年2月16日など)。
100万円を固定5年(年1.59%)で持った場合の「受取利息」イメージ
| 例:100万円・年1.59% | 税引前 | 税引後(概算) |
|---|---|---|
| 年間の利息 | 15,900円 | 約12,700円 |
| 半年ごとの利息 | 7,950円 | 約6,350円 |
注意しなければいけないのは、利息には税金がかかり、受け取り時に20.315%が差し引かれます。
国債は、「大きく増やす」というより、預金口座に入れておくよりは少しお得な守りの商品として捉えると期待値がズレにくいです。
メリットと注意点

メリット(守りの設計に向く理由)
- 元本割れがなく、国が発行しているので安全
- 銀行預金より高い金利水準
- 1万円から始められる手軽さ
- 1年経てばいつでも換金できる流動性
- 最低金利0.05%の支えがある
注意点
上記でも触れましたが、個人向け国債で一番つまずきやすいのは「中途換金」のルールです。
- 発行から1年は中途換金できない(発行後1年経過で可能)
- 中途換金すると、直前2回分の利子相当額が差し引かれる
個人向け国債は「近い将来に使う予定のないお金」で買うが基本ですよ!
守り口座を整えるステップ

ここからは、私が考える「守り口座の使い方の型」です。ポイントとしてはいきなり大きく動かさず役割分担で整えます。
- すぐ使う(生活費・急な出費等)→ 普通預金
- 1〜3年で使うかもしれない(車検、修繕費、家電買替え等)→ 定期+個人向け国債(3年)
- 10年以上先(老後、教育、資産形成)→ 個人向け国債(変動10年)、投資信託(NISAなど)で長期保有
個人向け国債は“守り”に向きますが、「1年は動かせない」性質があるので、月々の生活費は別枠で当面使わない資金を当てます。※どれが正解というより、自分の家計の予定表に合うものが正解となります!
\こちらも守り口座です!/

この記事のまとめ
最後に、購入前にここだけ確認しておきましょう───
購入前の3つの確認
- 1年は動かせないお金である(生活費は入れない)
- 中途換金すると直前2回分利子相当が差し引かれる
- 利子には20.315%の税がかかる(利息は税引後で見積もる)
これらを理解したら、銀行預金はやめて個人向け国債の選択肢もありです。
“増やす”より前に、守りの置き場所を整える─── これだけでも、インフレ局面の不安は少しだけ軽くなるはずです!

最後に───

今回、国債をあらためて調べ直してみて、「投資で増やすための主役」というより、家計を安定させるための“土台”として役に立つと感じました。
現金は安心ですが、昨今の物価上昇で、ただ置いておくだけでは不安が残ります。
2026年1月募集分の利率を見ても、金利の流れは少しずつ変わってきているのは事実です。
これまでの「守り=銀行預金」だけでなく、国債も守りの選択肢のひとつとして知っておくと少しは安心です。。
最後までお読みいただきましてありがとうございました〜

